私とJazzとの付き合いはかれこれ、もう35年以上続いています。
私の家は母がピアノの講師をしていた理由で、子供の頃からクラシックの音
が家中に溢れ、私にとってそれが生活音として育てられた経緯があります。
しかし、幼い頃から耳慣れていた曲を暗譜で弾く事が容易に出来た私は、
譜面を見てその通り弾かなければならないクラシック音楽が大の苦手、
少なからず抵抗を感じていたのです。
そんな折、好き勝手に即興で曲を弾いていた私の姿を母が見て、
“この子はクラシックには不向きだわ!”
っと、強引に私をエレクトーンの世界へ放り込んでしまったのです。
当初、母の行為に戸惑っていた私ですが、最新技術が詰まった、
電気仕掛けの大きなピアノのオモチャを与えられ、 夢中にならない子供は
いません。 当然私もその楽器の虜になり、自由で個性豊かに演奏の出来る
世界にのめり込んで行ったのでした。
そして、その時出遭った先生が、Jazzの世界に私を導いて行ってくれたと言う
訳です。
初めてJazzの音を聞いた時のその衝撃は、私の人生を変えた、、っと言っても
決してオーバーではありませんでした。 無垢で真っ白だった私のキャンバスは、
たちまちJazz色に染まって行ったのでした。
これがキッカケとなって音楽の学校に進学したのですが、残念ながら、
結婚を機に専業主婦となり、 以前から抱いていた夢も萎んでしまったのです。
その夢とは、Jazzを勉強する上での最高峰、Big Bandのアレンジでした。