何も変わっていなかった
まだ小学生だった私の目に映った
地下鉄や、人々、街並み
三年の時を経て
思い出は目の前に
一日目(Japan-London)
大丈夫、今回は眠くない。
またゲームをやり続けていたけれど、ちゃんと睡眠をとって時差ボケを防止した。
現地は、今、夕方。
もうすぐ、ヴァージンアトランティック航空のこの飛行機が到着しようとしている。
小学校六年生以来の、憧れの国、イギリスへ。
ヒースロー空港に到着し、早速地下鉄に乗ってホテルを目指す。
なかなかスーツケースを運べずにいると、「大丈夫?」と男の人が手伝ってくれた。
列をすり抜けるときは、「Excuse me」ぶつかってしまった時は「Sorry」
こっちでは当たり前のことなのに、なんだかとても嬉しくて、大袈裟だとは思うけれど涙ぐんでしまった。
どうしてこうも、みんな礼儀正しいのだろう?
ホテルの部屋は19階という高さにあって、ロンドンを一望できた。(このホテルはロンドン一高層らしい)
オレンジ色の街灯、整然とした街並み、センスのある色合い・・・
離陸の時に見た東京の黒ずんだ街並みが、情けなくて。
地下鉄のシステムにしても、交通のシステムにしても、街並みにしても、
大半の人は、イギリスより日本の方が発達していると思っているだろう。
ところが、それが全く逆なのだ。
忘れかけていたカルチャーショックが、私の心をチクリとつついた。
夜は、SOHOのSaigonというベトナム料理屋へ。
前に行ったときより、少し味が落ちていたけれど、
給仕のベトナム人女性の優しさと愛嬌は変わっていなかった。
一日目は、あっという間に終わってしまった。
一日の終わり、ふと鏡を覗き込んでみる。
自分の肌が、ヤケに黄色く感じられた。
追記:小学校六年生の時のイギリス紀行はこちら。(母のページのもの)