Day 4

最終日は、どこか遠くへ行く時間の余裕もなく、電車の時間までホステル周辺をぶらぶら。
時間が来ると駅に向かうも、電車が故障したとの事で、臨時のバスに乗せられた。
バスの中から見た景色は美しかった。
牧場の間も通り抜けたし、海の近くも通った。
どこかに、ノンキーがいそうな気がした。

バスと二本の電車を乗り継ぐと、やっとわが町の駅に到着。
帰ろうとすると、ステイメイトが携帯を片手に話しかけてきた。

「私は、 あなたのホストマザーの家にいかないよ。」
「どうして?」
「ホストファミリーチェンジするの。」

少しの沈黙の後、なにか言おうと思って出てきたのが「気をつけてね」という意味のわからない一言だった。
けれども、その私の意味のわからない一言はステイメイトには聞こえていなかったようだ。
彼女は、忙しく携帯で誰かと話していた。
プラットホームに彼女を置いて、私は家路についた。

ステイメイトは、「ホストマザーとの不一致」のためホストファミリーを変えた。
帰ると、彼女の荷物は、部屋から運び去られていた。
今日から私は、今まで二人で使ってきた部屋を一人で使うのだ。

もう、ケンカを観なくて済む。
もう、夜、彼女を起こさないように足音を消して部屋に入る必要もない。
もう、朝、彼女のシャワーが終わるのを待たなくていい。
もう、もう、もう・・・

その夜は、いつものように夢をみなかった。


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