*このレポートは、留学中決められたテーマについてレポートをするという奨学金プログラムのために書かれたものです。場所・人名などは伏せてあります。
No.1-Hostfamily
2003年8月31日、P家に新しい二人の家族が加わった。
ColombiaのLと、私ことJapanのRioだ。
私たち二人を迎えてくれたのは、P家主人Hとその妻M、そしてヨークシャーテリア犬のTina。
TinaもP家に加わったばかり。彼女はまだ一歳に満ちていない。
Mは”Naughty monkey!”と彼女のことを呼ぶけれど、日本で世界一naughtyでbigな犬を飼っていた私は
Tinaをなんて飼いやすくてかわいい犬なのだろうと感じる。まるでぬいぐるみのようだ。
どうでもいい話だけれど、LとTは名前が似ているので互いにしょっちゅう間違えている。おかげで笑わされっぱなしだ。ステイメイトのLは日本式年齢の数え方だと私より一つ年上ということになるけれど(彼女の誕生日は86年1月、私は86年10月)、
ずいぶん年上に感じる。
彼女は本当に英語がうまくて、彼女のそれは英語圏で一人暮らしが可能なレベルに達していると思う。
おまけにとてもしっかりしていて気が利くし、底抜けに明るく素直でかわいくて・・・才色兼備とはまさにこのことだ。(それも全然嫌味じゃない!)
私は英語のみならず色々な事において不完全なので、彼女にいつも助けてもらっている。
彼女がいなければ私はこんなに早く落ち着くこともできなかったし、ここの地理やシステムを理解できなかった。
彼女には本当に感謝しているし尊敬している。早く英語の腕を上げて、今までの恩返しをしたい。HostmotherのMはちょうどおばあちゃんくらいの年齢で、私は彼女を第二のおばあちゃんのように感じている。
「優しい」という言葉にひとくくりにしたくないが、とても思慮深くて「優しい」。
私は英語を聞き取るのが不得手で、いつも”I’m sorry. Pardon me?”と聞き返しているのだけれど、彼女は「Sorryって言わないの!」と言う。
けれども私はどうしてもまたSorryと言ってしまうわけで、そうすると彼女は「一分ももたないんだね」と笑う。
繰り返して言ったりわかりやすいように噛み砕いて言い直すのはそう若くないMにとって負担なはずなのに。
命と引き換えでもいいから早く英語がうまくなりたいと思ってしまう。
言葉がなくても通じ合えると人は言うけれど、やはりコミュニケーションには言葉が必要なわけで、
特により深い関係を築きたいと思っている人とはたくさんのことを話したいと思うのが自然じゃないだろうか?さてさてHostfatherのH、彼については書くべきことがたくさんある。
彼は熱心な皿のコレクターで、そのマニアぶりは新聞にも載るほど!彼の集めた皿の総数は300にのぼるらしい。
滞在前の手紙のやり取りでそのことについて知っていたので私が日本の皿をプレゼントすると、さっそく壁に飾ってくれた。
ちなみに、私の皿が飾られた場所は壁の最後のスペースだったろうと推測する。
なぜなら家中四方八方の壁は、すでに他の数百枚の皿で埋め尽くされているからだ!
それから彼はとても料理がうまい。
何事にも凝る性格ゆえだろうか?イギリスの食べ物はまずいとさんざん聞かされたけれど、Hの料理は別だ。
いろいろな種類の素材を使っているし、味もぜんぜんキツクない。
ひとつ不満があるといえば、その量だろうか。一人分の量が日本での2.5人分だ!
Lもその量には参っているようで、私たちは相談して半分にしてもらうよう今度頼むことにした。
Hが悪く思わないといいのだけれど・・・
だってHの料理は本当においしいって私たちは思っているのだ。
自分のHostfamilyについてまだ全てを理解したわけではないのだけれど、選ばれた自分は本当に幸せだと思っている。
テレビを見ているとき、ご飯を食べているとき、Lと部屋にいるとき・・・全てが私をリラックスさせてくれる。
日本にいるときは負担だった皿洗いや洗濯も、不思議とやる気になれて毎日しっかりやっている自分がいる。
母さんが今の私を見たらびっくりするだろう。まあ三日坊主にならないといいのだけれど。(今日が滞在三日目)今日はMの誕生日。
さっきLとこそこそ買いに行ったチョコレート味のバースデーケーキ、Mが気に入るといいんだけどな。どんな反応を示すか楽しみだ。
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