接種回数や接種間隔

1回接種および2回接種を比較したデータをアップしました。(2011シーズン用のワクチンの添付文書より引用)


1回または2回となります(3回分の予約はできません)

【2011シーズンからの当院での説明】

※今シーズンを2019シーズン(2019〜2020の秋〜冬)と呼びます。

2011シーズンから、1回の接種量自体が大幅に変更になりました
2011シーズンから、接種間隔が添付文書上1〜4週間ではなく、およそ2〜4週間になりました

   2010シーズンまで 2011シーズンから
0歳 0.1ml  0.25ml
1〜2歳 0.2ml
3〜5歳 0.5ml
6〜12歳 0.3ml
13歳〜 0.5ml

乳幼児の場合、2010シーズンまでは通常は2回接種とされていましたが、1回接種量が大幅に増え、欧米とほぼ同じ基準になることを考えますと、例えば米国の基準のように、『9才以上の方、および、前年度接種者は1回接種、8才以下で前年度非接種者は2回接種』とするのが、妥当なところではないかと思います。あるいは、前年度接種をしていたとしても、1〜2歳は接種量もさほど昨年と変わらないので念のため2回とするという考え方もリーズナブルなのかもしれません。ただ、3歳以上で、しかも前年度接種者は1回にしても良いのでないかと思います。(受験生は2回でも良いかも)これに関するデータはこのページのトップでもご紹介したこちらです。
ただし、欧米の製法と、日本の製法には違いがあり、日本のワクチンのほうがやや効果が弱いのではないかと考え、添付文書どおり、12歳以下は2回接種をすすめるべきだと言う小児科医もいます。2011シーズンからの上記の表のように変更になりました。最終的にはもちろん保護者の判断になります。
2回接種する場合の接種間隔ですが、およそ2週間以上の間隔であればできますが、免疫効果の面からはそれよりもやや長い間隔(日程的に可能であれば4週間程度)をおすすめします。添付文書におよそ2〜4週と書かれていますが、4週間以上ではだめという意味ではなく、2ヶ月程度あいても大丈夫です。ですから、間にMRワクチン等を入れるような場合は4週間以上になることもありますが、実際には全く問題ありません。1回目と2回目の間をあけて接種する予定にして、その間にMRワクチンなどの大事なワクチンをするのも良い方法です。ただ流行が始まってからですと当然かかるリスクがあるので、接種間隔についてもそういう面も考えていかなくてはなりません。
本邦では、2010シーズンまでの接種量であっても統一的な見解はありませんでした。2011シーズンからの1回接種量の増量によって考え方も変化してきたようですが、誰もはっきりしたことはいえないし、免疫獲得能は個人差も確かにありますので、接種回数等については、最終的には保護者がご判断ください。

おすすめ接種回数:抗体獲得率の点からは、3歳未満は可能であれば 2回。3歳以上は昨年接種しているのなら1回でも良いと思います。