臨床試験成績
1回接種にするか2回接種にするかをお考えになる参考にしてください。
化血研製ワクチンの2011年の添付文書にある臨床試験成績をご紹介します。
中和抗体は、感染防御に主にかかわっている抗体です。有意に抗体価が上昇した割合を示します。
6ヶ月以上3歳未満の小児38例で検討(1回に0.25ml接種)
中和抗体陽転率 | ||
ブタインフルエンザ (昨年までの新型インフルエンザ) |
1回目接種後 | 36.8% |
2回目接種後 | 81.6% | |
A香港型 | 1回目接種後 | 47.4% |
2回目接種後 | 86.8% | |
B型 | 1回目接種後 | 18.4% |
2回目接種後 | 47.4% |
3歳以上13歳未満の小児28例で検討(1回に0.5ml接種)
中和抗体陽転率 | ||
ブタインフルエンザ (昨年までの新型インフルエンザ) |
1回目接種後 | 85.7% |
2回目接種後 | 96.4% | |
A香港型 | 1回目接種後 | 75.0% |
2回目接種後 | 82.1% | |
B型 | 1回目接種後 | 39.3% |
2回目接種後 | 39.3% |
この結果からは、0.5mlを接種する3歳以上のお子さまについては、1回接種でも2回接種でもあまりかわりがないことがわかります。もちろん、抗体レベルだけで比較したものであって、抗体の維持、実際の感染防御のデータなどはありませんが、3歳以上で、しかも前年度接種者であれば、1回接種でも良いのではないかということは、比較的合理的な考え方であると思えます。