2021年度の日本脳炎ワクチンの供給不足について

1期追加と、2期の対象者への厚生労働省からのお願い

日本脳炎ワクチン(阪大微生物研究所)に、製造上の問題が発生したため、2021 年4月以降当面の間、微研会から販売会社(武田薬品、田辺三菱製薬)への製品の出荷を停止せざるを得なくなったということです。
なお、今まで接種した分、今後2021年3月までの入荷する分については、とくに品質上の問題はありません。
このため、2021年12月ぐらいまで、やや品薄になる可能性があります。(出荷調整といって、当院が発注しても、十分なワクチンが納品されません)
厚生労働省は、2021年1月15日に、1期追加分と2期の対象者について、接種期限が迫っている方を除き、必要量の供給が安定するまでの間、接種をしばらく延期していただくように、自治体、医療機関が留意するようにという指示を出しました。

今後のワクチン供給見込み

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上の表のように、2021年度分と2022年度分を合計して2で割ると2020年分よりも多い本数になりますので、2021年度の接種を少し控えれば特に問題はない見込みです。

1期追加と2期の方にどのようにお待ちいただきたいか

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【9月26日からのご案内】

おそらく2~3日うちに在庫がなくなりますので、接種できなくなります。
ただし、日本脳炎は蚊が媒介する病気ですので、来年になって流通が再開されてからの接種で間に合います。
接種間隔があいてしまうことは数ヶ月であれば問題ありません。
定期接種としての有効期間が切れてしまう場合は行政に相談されると対応してくれると聞いています。

【以下は9月25日までのご案内です(参考)】

1期追加を予定されている方へ
  • できましたら、6歳以上、または、年長組のMRなどと一緒に同時接種として接種していただけたらと思います。年長組は5歳のこともありますが、可能であれば6歳になる頃までお待ちいただけると助かります。 (7歳6ヶ月未満に済ませてください)
  • 1期初回2回目から約1年後に1期追加をするのが普通ですが、2~3年あいてしまうことがあっても有効性には問題ありません。
2期を予定されている方へ
  • できましたら、11歳以上、二種混合ワクチンが11~12歳ですので、その接種と一緒に同時接種として接種していただくのが、良いかと思います。(13歳未満に済ませてください)
  • 第1期(通常3~4歳)を3回している方は、9歳で急いで第2期の接種する必要性は医学的にはありません。
  • 2021年3月現在、横浜市から2期対象になる方に接種券を送るときに、上記のワクチン不足のことをお知らせする内容は含まれていないようです。
  • 横浜市から接種医療機関のほうには、2021年1月20日付で、接種を控える(延期する)ように要請が来ていますが、市民の方には今まで通りの接種勧奨をしているので、市民が不足を知らずに医療機関を受診してしまうという状況です。当院ではメールアドレスを教えていただいている患者さんにはお知らせをしていますが、横浜市の対応が不十分なのではないかと思われます。当院の努力では限界がありますので、ご容赦ください。
※上記のいずれであっても、東南アジア諸国などに渡航を予定されている方はご遠慮なく接種を受けていただけます。