BCG

結核はかなり減ってはきたが大切なワクチン

現在、赤ちゃんの結核はまれになりました。しかし、重症結核を予防するためには、まだまだ大切なワクチンです。地域によっては結核の多いところもありますので、忘れずに接種してください。学童のBCGは有効性がはっきりしないこともあり、廃止されましたが、乳児のBCGは有効です。

接種スケジュール

従来、生後6ヶ月未満でないと定期接種として認めないという、極めて非現実的な制度があり、横浜市も生後3ヶ月になったらすぐに接種するように呼びかけていましたが、制度自体が変更され、現在は生後5~8ヶ月の接種が推奨されています。1歳未満で接種しないと定期接種として認められませんので、ヒブ、肺炎球菌、四種混合などが一段落した頃に接種しましょう。他のワクチンとの同時接種も可能です。生ワクチンに分類されるので、接種後4週間は他のワクチンの接種ができません。

副作用とコッホ現象


通常の接種後10日ぐらいの状態です。


接種後1ヶ月~1ヶ月半ぐらいで、赤みが強くなり、ちょっとジクジクした感じになってくることもあります。かなり気になるときは受診してください。


接種後半年ぐらいすると、痕は薄くなってきます。

稀に、脇の下のリンパ節がぐりぐりと腫れてくることがあります。
これも副作用ですが、たいてい縮小してゆきますが、そのようなことがあったときは、受診してください。

<コッホ現象について>
接種後1ヶ月ぐらいに起こるような、接種部位が赤くなるような現象が、接種後1週間以内という極めて早期に起こることがあったら、早めに受診してください。もちろん皮膚の雑菌の感染で起こっただけかもしれませんし、単に針の圧迫による非特異的な現象かもしれませんが、結核菌がすでに感染しているために早期に反応した(コッホ現象)という可能性も否定できないのです。