環境を守って、世界を守って
「環境を守りましょう!!」
拡声器を片手にいかにもオバサンなオバサンがやけに感情的に路頭で叫ぶ。
またかよ、と横目でちらりと見やって、通り過ぎる。
「環境を守って、住み良い町を作りましょう!そのためには、まずできることから・・・例えば、ゴミの分別・・・」
しゃかりきにパックとビニールと見せつけるように分別しているオバサン。
こうやってやれば、環境にもイイのよとやたら秘密のテクニックを自慢するオバサン。
そして、そうやって環境にイイことをやっている自分が大好きなオバサン。
簡単に言えば、いい人ぶってるオバサン。
どれもけっこう、興醒めだ。
学校で作文を書かせられる時のテーマ選択で、「環境」を選んだことは、一度も無い。
「環境」という言葉にああいう人達のイメージがこびりついてしまっていた。
なんかダさい、書くならもっとかっこいい「人権」とか「国際」とか・・・
というわけで、環境問題には微塵も興味が無かった。
じゃぁなぜこれを書いているか?
きっと当たり前の事なんだろうけれど、
自分にとっては、スッゴイ発見をしちゃったからだ。
戦争を撲滅する方法。
なによりも、環境を守る事を第一に考える。
これだけ。いたってシンプル。
じゃぁ、具体例をあげてみようか?
例えば、武器。
つくるのに、鉄や木やいろんな資源が無駄になっている。
どうせいらないものに、貴重な資源を使わなくてもいい。
例えば、戦争。
森林が燃える。水や植物が汚染される。
建物が倒壊する。建て直すのに、また木が伐られる。
大量の死体を焼くと、空気中の二酸化炭素が増加する。
いいことなしですね。
ちょっとふざけすぎた。
けれども、環境問題にはもっと前から注目しなければならなかったのにと心から思う。
戦争やなんやかんや言っているウチに、滅びてしまったら、本も子もない。
そして、環境は先祖が残してくれた、大切な大切なもの。
宗教が、人種が、金が、どうのこうのなっているから戦争が起こるのだ。
とか力説するには、私はまだひよっこすぎるということに、最近気付いた。
そんな難しいことより、もっとシンプルに、環境の事。実践できることを考えたい。
今、私が空き缶を拾ってゴミ箱に捨てたところで、戦争は終わりはしないだろう。
でも、いつかはつながる行為だから。
文章を書いても、声を張り上げても、世界は何も変わらないから。