インフルエンザの予想される経過
<下がったと思った熱がもう一度上がることが多い>
インフルエンザのふつうの経過の中で、特徴的なのは熱の形です。
3日ほど高熱が続いた後、4日目ごろにいったん熱がやや下がることが多いのですが、5日目にまた熱が上がることがあります。ちょうどこのころは咳も増えてくるころで、肺炎にでもなったのかしらと心配になります。
もちろん、肺炎だけでなく、気管支炎、中耳炎といった合併症もあり得るので、インフルエンザという診断がすでに確定していても「何か悪化しているようだ」というときには、再診してもらったほうがいいと思います。でも、インフルエンザであれば「熱が5日目ごろにまた上がる」ことは予想される経過なのです。そのことは、初診のときにご説明しますね。ですので、その2回目の発熱だけが心配なのであれば、そのことで夜間や休日に慌てる必要はありません。
それから、咳は結構しつこくて、さらに2週間ぐらい続くこともまれではありません。比較的元気で、1日目2日目よりは全体として十分良くなってきたなと思えるならば、気になるなら再診をときどきしながらゆっくりと回復を待つというイメージでいいと思います。