どうして平成4年5月31日生まれ〜ではないのでしょうか


今回の救済措置の対象は、平成7年6月1日〜平成19年4月1日生まれの方に限られます。確かに、日本脳炎ワクチンが事実上中止された時期にU期の対象年齢であったため、U期を接種できなかった方を含めるのであれば、平成4年5月31日生まれ以降としなくてはならないはずです。変ですよね。制度設計をする前に、パブリックコメントといって、意見を求めることになっているので、そこで下記のようなやりとりがありました。

御意見の概要
日本脳炎ワクチンの接種機会を逃した者は、「平成7年6月1日生まれから平成19年4月1日生まれまでの者」ではなく、「平成4年5月31日生まれ以降の者」であり、対象者を拡大すべきである。

当省の考え方
この度の特例は、積極的勧奨が差し控えられたことによって接種機会を逃した方のための措置ですので、平成7年6月1日生まれから平成19年4月1日生まれまでの方としております。

おそらく、制度を設計した厚生労働省の人が、U期の期間を9歳だけと勘違いしていたのだろうと思います。接種勧奨見合わせ(実質的には中止)とされたとき、9歳だった人は対象に入っているのですが、10〜12歳の人は対象外になっていて、これは変な区切り方です。U期は従来は小学校4年生(9〜10歳)がひとつの目安でしたが、その学年の途中で区切られてしまったわけです。9歳だけが対象だと思いこんでいたとすれば、パブリックコメントで外部から意見をもらっても、そのことを指摘されたとは気づかなかったのだろうと思います。まあ思いこみは誰にでもあるでしょうけれど、きっと担当者がひとりだったのでチェックもできなかったのでしょう。一方で平成19年生まれの方に19歳になるまで接種機会を保証するというわけで、非常にバランスの悪い内容になっています。せっかくパブリックコメントという制度があっても、意見の意味が伝わらないし、パブリックコメントも「市民の意見を聞いたよ」という一種の儀式になっていて形骸化していることを示すひとつの例といえるでしょう。これにより、救済されるべき人が救済されないということが起こってしまいます。