新型コロナウイルスの検査について
(2021.9.26更新) 

新型コロナウイルスの検査はいろいろあり、今後も開発されていくと思います。おそらくこのページも徐々に書き足していくことになると思いますが、現時点での情報をお伝えします。

大変複雑で、また周囲の流行状況や、行政の判断、検査方法の追加などにより、変化してゆきます。
なお、「小児のコロナウイルス感染症について」のページも参考にしてください。

<大切なこと>
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検査を受けていただく患者さんの対象(健康保険で行える検査=行政検査ともいいます)

検査は大きく2つに分かれていて、行政検査(クリニックで行う場合は健康保険を使うが、初診料などの通常かかる費用はかかるが、コロナウイルスの検査部分は無料になる)と、全額自費で行う検査にわかれます。まず、行政検査について説明します。

新型コロナウイルスの流行期には、周囲の流行状況に応じてPCR検査(または抗原検査)を行うことを、日本感染症学会(提言)ではすすめています。学会の提言ですが、行政検査の対象はこの提言をもとに決めていくのが普通です。

現在(2021年夏)は、第5波の中で流行中ですから、「症状や疑いが強ければ」行政検査の対象になります。
また、当院の行政検査の対象は、小児(中学生以下)です

【例外は以下のみです】

家族(主に成人)が発熱や体調不良があると学校への登校が禁止されてしまうというような判断がされるような学校もあります(文部科学省のマニュアルに書いてあるので仕方ないですが)ので、そのようなご事情がある場合に限り、もっぱら当院をかかりつけにしていただいているお子さまのご家族であれば、ご家族(成人)の主治医などで検査をしてもらえない(当院に相談する前に主治医に相談をしてください)場合や時間的制約があり検査が難しい場合に限り、当院での実際の診察はできませんが例外的に「唾液のPCR検査」だけをお受けすることもありますのでご相談ください。
  • 申込方法
  • 料金
    • PCR検査に関する部分だけは、窓口負担のある方でも無料です。詳しくは受付におたずねください。
  • 備考
    • なお、検査結果を証明する文書が必要な場合は、1名あたり、診断書料¥1300(郵送ご希望の方は¥2000)が別途かかります。
    • お電話をいただいてお知らせする場合は追加料金はありません。(メールでのお知らせはしていません)

自費でなら行える検査

健康保険で行える検査は、本人に発熱などの症状がある場合や、家族や友人などとの接触の可能性が高い場合に限られ、行政にも報告しなくてはなりませんが、「帰省をしたいのだが、無症状感染者であることも考え、祖父母にうつすことが無いように事前に検査をしたい」というご希望もあるかと思います。そのような場合は、自費にはなりますが検査をすることができます。ただし、自費とはいえ、陽性となった場合は行政への報告が必要ですので、ご了承ください。
  • 申込方法
  • 料金
    • PCR検査(唾液)¥22000
    • PCR検査(鼻汁をサランラップでかんもらい綿棒に浸していただく方法)¥24000
    • 抗原定性検査(鼻汁をサランラップでかんもらい綿棒に浸していただく方法) ¥10000
    • ※検査の比較は次項をお読みください。
  • 備考
    • なお、検査結果を証明する文書が必要な場合は、1名あたり、診断書料¥1300(郵送ご希望の方は¥2000)が別途かかります。 英文での発行はしていません。
    • お電話をいただいてお知らせする場合は追加料金はありません。(メールでのお知らせはしていません)
<検査の申込フォーム> <追加のご案内>
  • 当院で斡旋しているわけではありませんが、最近は唾液を郵送して検査結果をお知らせしてくれるPCRの格安サービスもあるようで、量販店でもキットを販売しているようです。当院では、保険診療でも利用している検査機関に提出してそのコストを保険診療と同様に支払うことになるので、格安PCR検査を活用することはできませんが、格安=粗悪という意味ではなく、システムの問題なのでご検討いただくのは良いかと思います。

PCR検査と抗原検査

PCR検査と、抗原検査をどのように使い分けるかを説明します。

行政検査(健康保険でできる検査)
  検査の種類 結果がでるまでの時間 検体 特徴
有症状者    PCR検査  翌々日の朝   唾液 医療従事者が感染する可能性が非常に低く(検体の受け渡しのみ)感度もかなり良い。
鼻汁 感度も良く、コロナウイルス感染症を積極的に疑う場合には最適だが、医療従事者の感染防御が必要。
抗原定性検査 30分程度 鼻汁 迅速性にすぐれるが、PCRに比べて感度はやや低いが、発熱して24時間以上たっていて、検体採取が十分にできれば、検査の信頼性は高くなる。患者さんが家で採取した鼻汁でも検査可能になった
濃厚接触者や入院を要するような重症患者さんの場合は抗原検査が陰性のときにPCR検査をすることがありますが、通常の小児科外来では両方の検査を健康保険で行うことは認められません。そのため、当院では2つの検査を健康保険で同時にすることは原則としてしません。行政検査でPCR検査をして、別途、自費で抗原検査をご希望の場合は、料金も含めご相談ください。  
無症状者   PCR検査 翌々日の朝 唾液  家族や濃厚接触者に準ずる人にコロナウイルス感染症が疑われる場合に行うことがあるが、本人が無症状であれば、通常小児では行わない。行う場合は、保健所がすでに介入していることがほとんどだと思われる。 
鼻汁 家族や濃厚接触者に準ずる人にコロナウイルス感染症が疑われる場合に行うことがあるが、本人が無症状であれば、通常小児では行わない。行う場合は、保健所がすでに介入している場合がほとんどだと思われる。
抗原定性検査 30分程度  鼻汁 無症状者の抗原定性検査は行政検査(健康保険)としては行えない。
※コロナウイルス感染者が定められた期間自宅療養、ホテル療養などののち、PCR検査をする必要はありません。また、その検査を会社などから要請されたとしても、行政検査(健康保険)で行うことはできません。

自費での検査
  検査の種類 結果がでるまでの時間  検体 特徴
有症状者    PCR検査  翌々日の朝  唾液 医療従事者が感染する可能性が非常に低く(検体の受け渡しのみ)感度もかなり良い。
鼻汁 感度も良く、コロナウイルス感染症を積極的に疑う場合には最適だが、医療従事者の感染防御が必要。
抗原定性検査 30分程度 鼻汁 迅速性にすぐれる。PCRに比べて感度はやや低いとされてはいるが、発症後2日目~9日目であれば、陰性であればそれで最終診断としてよいとされる。
横浜市内で、感染経路不明のコロナウイルス感染症の患者さんが出ている間は、有症状者は、行政検査(健康保険でできる検査)になります。流行がほぼおちついてきたら、有症状者でも発熱だけなどでは、自費の検査しか認められないと思われます。(2021.1現在は有症状者で自費の検査は横浜市民の場合は考えにくい)  
無症状者   PCR検査  翌々日の朝  唾液 無症状者の中でコロナウイルス感染者を抽出するのであれば、PCR検査が推奨される。はっきりしたデータはないが、鼻咽頭ぬぐい液のほうが、採取できるウイルス量が多い可能性はあるという。しかし陽性であったとしても、コロナウイルスの遺伝子の断片が検出されたということであって、感染力の有無まではわからないとも言える。陽性になったときの社会的な不利益も理解した上で検査を実施することも必要になる。
しかし、帰省前に高齢者にうつさないよう念のため検査をするというような目的には良いかもしれない。
鼻汁
抗原定性検査  30分程度 鼻汁 学会などのガイドラインでは、無症状者を対象としての抗原定性検査は推奨されないとしている。しかし、PCR検査に比べ検査の感度は劣る(100倍程度)ものの、迅速性に優れていること、料金がPCR検査に比べれば安いことなどを考えると、全く意味がないとも言いきれない。2021年1月に発表された改訂ガイドラインによると、「抗原定性検査を無症状者に対する確定診断のために使用することは推奨されないが、感染拡大地域において、重症化リスクの高い者が多い医療機関や高齢者施設等で、PCR検査の実施が困難な場合に、幅広く抗原定性検査を実施することは感染拡大の防止の観点から有効であると考えられる。」とも追記されました。(一部文言を修正)
※自費の検査であっても、陽性になった場合は、当院から行政に報告する必要がありますので、ご了承ください。

検査のタイミングについて

ところで、症状がある場合、検査はいつするのが良いのでしょうか?
どのウイルス感染症でもそうですが、
  • 検査をすることで治療方針をたてるのに役に立つタイミング
  • その感染症だった場合に、ウイルスの排出量が検査するのに十分に多く、擬陰性が少ないタイミング(検査の感度から考えて)
の2種類がポイントになります。社会での流行状況が極めて少ないときは、擬陽性の存在が問題になりますが、流行中の検査と考え、擬陽性になる率は非常に少ないと考えておきます。
次に示すのが、インフルエンザと、新型コロナウイルスの比較です。

つまり、新型コロナウイルスについては、発熱したときに検査をしようかと考えはじめ、当日や翌日に検査をしても、検査の感度としてはちょうど良い時期であると言えます。インフルエンザとはウイルス排出のピークが違うのです。
しかし、普通の病気は皆そうですが、実際に診察を受けるタイミングとしては、乳児期早期は別としても、発熱してすぐというのは、治療方針をたてるには早すぎることが多いです。
ただ、PCR検査だけでなく、2021年1月22日からは抗原定性検査も発熱した日に検査してよいことになりました。発熱初日のウイルス量は比較的多いとされているので、おかしなことではありません。
また、ただ、当院でできる新型コロナウイルスのPCR検査は、原則として唾液が検体になりますが、発熱した日にクリニックに提出していただければ、PCR検査の検体をその日のうちに提出することはできます。結果は検体を提出した次の日の夕方~夜にクリニックに報告が来る予定です。(以上は検査機関に聞いた話ですので、状況により遅れる可能性はあると思います)
確かに、感度はPCR検査のほうが抗原定性検査よりも高いですが、抗原定性検査はすぐに判定できるというメリットがあるので、保険診療(行政検査)で同時に両方の検体を提出することはできませんが、ご相談の上、決めていきたいと思います。
PCR検査の場合は、検査を提出した日の翌診療日にお電話をいただき、その後の状況をお知らせいただきますが、早めに結果が来ていればそのときにお話しします。
もし結果が来ていなければ、その翌日などにご連絡という形になります。
通常の発熱(乳児期後半以降)であれば、比較的元気で食欲も半分以上あるような状況であれば、その検査結果を待って、多くの場合はコロナウイルス感染症を否定してから、他の病気を考えてあらためて診察をします。 電話で状況を確認しながら、ご説明していく予定です。
つまり、PCR検査の結果がでるまでのタイムラグも利用するわけです。

検査したほうが良いかどうかの判断

残念ながら患者さんの周囲の状況は公的な情報が少なく当院ではわからないですし、現在は希望があれば検査をしている(単に心配だからしたいというのは不可です)というのが現状です。区役所(保健所)も家族に患者さんが出ても、その家族は検査してもしなくても良いと答えているくらいです。学校や保育園などの状況は地域の区役所(保健所)は知っていますが、医療機関には伝えられていません。また、小児はほとんどが軽症か無症状なので、どういう症状だったら検査をしたら良いというようなことも言えません。家族に陽性者がいる場合は、もし、検査をするならば、潜伏期が数日あるということも考えて、家族発症からすぐにではなく、少し間をあけて検査をしたほうが良いということは言えると思います。区役所にすすめられて家族がすぐに検査をしたら陰性だったが、数日後に発症したという話はよくあります。区役所は潜伏期のことは考えてくれません。もともと濃厚接触者というのは、「誰からうつされたのかという原因をさがすのが目的だったから」です。ある人が発症して、家族の誰かがうつしたのではないかというのであれば、いわゆる犯人捜しという意味ですぐに検査をしても良いのですが、小児は通常、家族から「うつされる側」なのと、すぐに治療が必要なわけではないので、検査のタイミングは十分にあけたほうがよいことが多いのです。

抗原定性検査の検体のご家庭での採取について

当院では、ビル管理の事情もあり、原則として、ご家庭や院外で検体を採取していただくようにしています。抗原定性検査は、鼻汁が検体になりますが、長い綿棒を医療者が鼻の奥まで突っ込んで検体を採取する方法ではなく、ご家庭で鼻汁をぬぐってサランラップや小さいチャック付きビニール袋に入れてご持参いただいたり、ご家庭の綿棒を鼻孔に2cm程度入れて、ぐるぐる回す感じでぬぐって(少し水でぬらしてから入れると良いです)その綿棒をサランラップやチャック付きビニール袋に入れてお持ちいただくのも良いと思います。(受付でも無料で片方に赤い印のついた綿棒を小さなビニール袋に入れてお配りしています)
唾液PCRと違い、その場(30分程度)で結果がでます。

なお、ひとつ注意していただきたいことがあります。抗原定性検査はその場で結果が出ますが、万一結果が陽性であった場合は、公共交通機関での帰宅はできないことになります。タクシーも難しいと思います。当院では帰宅手段の手配はできませんので、あらかじめご了承ください。
そのようなことを避ける意味では、お子さんを自宅においておける環境を整えておき、別の方に検体(鼻汁)を届けていただく方法もあります。また、患者さんが帰宅されてから結果をお知らせすることなども配慮できます。(便法ですが、市外の保健所からの公的なアドバイスを参考にしました)

唾液を検体とするPCR検査の患者さん側の手順

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明らかな発熱や、コロナウイルス感染症を疑う症状があり、しかも、患者さん側からみてPCR検査を受けたいと思う場合、クリニックに相談できるタイミングであれば、お電話でご相談ください。
また、無症状だが事情があって、PCR検査などを受けたい場合も、まずはお電話でご相談ください。

容器は専用容器になります。その日あるいは翌日に使用する分については、無料でお渡しできます。検体の回収は夕方になりますので、午前中にクリニックに容器をとりにきていただいて、平日は17:30、土曜日は15:30までに提出していただければ大丈夫です。ただ、子どもは熱が出ることも多いので、容器とスポイトのセットを¥100で窓口で事前販売していますので、ご希望の方は、購入してください。(「熱が出ることもあるだろうし、容器をその都度取りに来るのも大変なので、販売もさせていただく」というような意味です。なお、ご使用になった後は、ご希望があれば、次回の発熱などに備えて新しい容器を無料でお渡しします)
診療が必要なく、検体提出だけでしたら、診療の予約はいりません。

なお、10分以内に飲食や歯磨き、うがいをしていた場合は、10分以上(できれば30分)経過してから唾液を採取してください。採取後容器表面をアルコールで拭いてください。すぐに提出できない場合は、冷蔵庫(冷凍ではなく冷蔵)で保管するようにしてください。

唾液検体をお持ちになるときに、必ずしも本人をお連れにならなくても大丈夫なことも多いですが、看護師が症状をうかがい、医師に確認した後、検体の提出になります。なお、明らかに検査の必要がないと判断される場合は、お電話をいただいた際などにお断りすることがありますので、あらかじめご了承ください。

唾液PCRの場合、唾液の採取量は最低2mlになります。試験管にマジックで印をつけてわかりやすくしてあります。なお、9月より、新しい方法として、綿棒にしみこませた唾液で検査することもできるようになりました。詳しいことはこちら

なお、当院で検査できるのは、原則として小児に限ります。(通常中学生以下ですが、当院に喘息などで定期通院中の高校生、お子さまの診断上必要なご家族などは対象になります)
また、連日検査するようなことはできません。(特殊な場合を除き、1回のみしか認められません)
当院に検体をおもちになると、看護師が感染対策をとりながら所定の手順で十分に密閉したのち検査機関に送ります。

お読みいただくことになっている書類

また、行政検査の場合、検査を受ける方向けに、医療機関側から、次の2つ(他に英語版があります)のご案内をお渡しすることになっています。 (自費の検査の場合は必須ではありませんが、参考にしてください)
  1. 新型コロナウイルスの検査とご自宅での注意事項
  2. 自宅・宿泊施設療養のしおり (2021.9.6変更)
  3. 英語版(コロナ検査後の注意事項)
1. は、検査結果が判明するまでは外出を控えることのほか、検査結果が陰性のとき、陽性のときに分けて、その後の対応を説明するものです。悪化時の連絡先は記入してありませんが、当院にお願いします。できましたら、当院に検体をお持ちになる前に、読んでおいていただけますとスムーズです。

2. は、陽性になった場合に必要なものですが、陽性になった場合、行政からの説明を理解しやすくするための印刷物です。検体を提出した後、陽性であれば、いつでも読めるようにご準備いただけるとよいと思います。なお、「自宅・宿泊施設療養のしおり」と同じ内容のものとして、神奈川県の「無症状・軽症の方の療養について」というページをご覧になっていただいても良いことになっています。
いずれも、原則として、検査をする方全員にお配りするようになっていますが、上記タイトルをクリックすれば、ダウンロードできるようになっていますので、いつでもお読みいただける環境にある方は、ご自宅やスマートフォンなどでお読みいただいてもかまいません。

3. は、日本語が読める方には関係ありません。

綿棒にしみこませた唾液を検体としたPCR検査ができるようになりました(2021.9.26)

赤ちゃんの唾液を採取するのは、実際には大変です。当院では9月より唾液を綿棒にしみこませて、それを検体にすることができるPCR検査を導入しました。
ただし、事前に容器をご購入いただくことはできません。また、検査結果のご報告が従来の検査であれば、たいてい翌営業日の午前中にできるのですが、こちらのシステムでは午後になります。
この方式を使った唾液の採取や提出に関してお渡しする予定のプリントはここをクリック(pdf)

PCRが陽性となった場合

当院では、陽性となった場合、ただちに、「発生届」を、各区の保健センターに提出します。この場合、患者さんへのご連絡よりも先になることがありますので、当院からよりも先に保健センターから連絡がいくことがあります。連絡先の情報は、各区保健センターに提出しますので、あらかじめご了承ください。(自費の検査であっても同様です)
なお、軽症者に対する「自宅・宿泊療養」についてのご説明は、ここをクリックして神奈川県からのご案内をお読みください。
また、保健所からのインタビューフォームは現在Webで行っています。ここをクリックして入力してください。

PCRが陰性となった場合

陰性であることは、その時点でコロナウイルスに感染していないであろうことがほぼわかるだけであり、その翌日に感染することもあるので、コロナウイルスだけでなく、さまざまなウイルスを他者にうつさないように配慮してください。症状に応じた治療は引き続き行います。