千葉血清のはしかワクチン問題について
効き目が悪いのを放置したのは会社?国?自治体?(いずれにしても人災)

01年ごろに、沖縄で、麻疹ワクチンを接種しているのに麻疹にかかった例が続出したそうです。
もちろん、100%有効なワクチンはありませんが、それにしても異常な現象だったようです。その後の調査で、千葉血清のワクチンを接種していた児にそのような例が集中していることがわかりました。
実は、当院でも、00年に麻疹ワクチンを接種しているのに01年に1年もたたずに罹患している例があり、変だなあとは思っていたのですが、その児の受けたワクチンは
千葉血清ワクチンC5−1でした。その後横浜では流行がなく、そのままになりました。実は、あとから知ったことですが、沖縄で問題になったワクチンは、千葉血清ワクチンC4−7 C5−1 C5−3だったそうで、そのワクチンを接種していた児については、無料で再接種という措置がとられたのだそうです。
数年して、07年4〜5月、関東地方で、大学生、高校生を中心に流行中であることはよくご存じのことですが、実はその中に、小さいころ麻疹の予防接種をしているのに麻疹にかかってしまう児が、小学校2年生を中心にいることがわかってきました。その児のワクチン接種歴を調べてみると、千葉血清の麻疹ワクチンであり、しかも、沖縄で問題になり、再接種したワクチンと一致していることがわかりました。
実は、当院でも、上記の
C4、C5シリーズは接種しておりました。メールマガジンや、Web予約Satationでメールアドレスを登録している方にはお知らせし、できるだけ早めに再接種(MRワクチン)をお勧めしております。
しかし、なぜ、沖縄で問題になり、「再接種」という措置までとられたワクチンなのに、そのワクチンを納入した先(すべてわかるようになっています)には連絡もなかったのでしょうか。また、このことは、国立感染症予防研究所の研究者が、03年に厚生労働省に、追加接種あるいは調査の必要性を報告しています。それを厚生労働省はどのように扱っていたのか・・・今後追求される問題だと思います。
薬で副作用の疑いがあれば、重大なものであれば、各医療機関に報告が来ます。
麻疹のような大切な予防接種が、効果弱かったという情報が、そのまま放置されていてよいものとは思えません。もしかしたら、全国に情報を流すのをストップさせるような圧力がかかったのかもしれないと、考えてもあながち間違いではないのかも・・・。 
もちろん、どの麻疹ワクチンであっても、徐々に効果が落ちていくことは同じ事ですが、接種した翌年に発症したり、小学校2年生ですでに効果がなくなるのはいくらなんでも早すぎるという気がします。それが特定のワクチン(ロット)に集中していたとしたら、重大なことです。今、麻疹が流行していますが、特に小学生以下の患者さんについては、どのワクチンをいつ使ったのか、ロット番号を含め、きちんと調査すべきことです。
さらに、もし、国の検定にいったん合格しているという理由で、その後効果に疑問があっても調査をする必要がないという方針だとすればそれは大変まずいと思います。
沖縄で01年ごろ、ワクチンを接種したのに麻疹にかかってしまった子がいたということは、ワクチンの国家検定に不備がなければ人災ではないでしょう。しかし、その後の事後措置を誤った(怠った)ために、小学生の麻疹患者さんを出してしまったことは人災である可能性が高いです。

参考資料 朝日新聞 03年11月28〜30日 (資料1資料2資料3 
参考資料は画像がでたら、右クリックし、「名前をつけて保存」とすれば、ご自分のパソコンにダウンロードできます。その画像を拡大すれば新聞記事は読めます。